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埋まっている歯があっても矯正できる?治療方法や注意点を解説

矯正治療を始めるのにあたって現在のお口の状況を把握し、治療計画を立てることはとても重要です。歯ぐきの中に埋まっている歯がある状態では、矯正治療ができるのか、治療方法や注意点を解説していきます。

埋伏歯とは?

埋入歯イラスト
埋伏歯とは、歯の頭の部分の一部、または全てが歯ぐきの中に埋まっている状態の歯のことを指します。自力で出てくることはなく、歯ぐきの中にとどまっています。

埋伏歯の種類について

埋伏歯は、埋伏している状態によって3種類に分けられます。

完全埋伏歯

歯ぐきの中に完全に埋まっている状態の歯です。外からは見えません。 自分では気づかず、歯科医院でレントゲン写真を撮影して初めて気づくことが多いです。

不完全埋伏歯

歯の一部が歯ぐきから萌出している状態です。周囲が不衛生になりやすく、虫歯や歯周病などのトラブルを起こしやすくなります。

水平埋伏歯

歯が真横に向いて埋まっている状態です。押されている隣の歯に悪影響が出ることがあります。

埋伏歯になりやすい歯とは?

埋伏歯には、いくつかの原因が考えられますが、特に埋伏歯になりやすい歯は、次の3パターンの歯です。

親知らず

前から8番目に生える親知らずは、生える時期が遅いため、生えるためのスペースが足りずに埋伏歯になることが多いです。20歳前後に生えてきます。 ただし親知らずは、生えない方もいるので、親知らずが見えないからといって、必ずしも完全埋伏しているとは限りません。

糸切り歯(犬歯)

糸切り歯は、前から数えて3番目の歯です。尖った形をしていて犬歯とも言われます。 糸切り歯は、2番目の歯、4番目の歯が先に生えてから、生えてくることが多いため、生えてくる時期に生えるスペースが足りないと埋伏歯になることがあります。 糸切り歯は、噛み合わせのバランスを決定したり安定させたりする役割がある重要な歯になります。

過剰歯

過剰歯とは、親知らずを含めた32本以外に歯がある場合、その歯は余分な歯となり過剰歯となります。過剰歯はどこにでもできる可能性がありますが、上の歯によく発生し、前歯の中央付近や親知らずの後方などに出てくることがあります。 形は通常の歯のような形のものから、矮小歯という小さめの歯の形になっているものなど様々です。余分な歯であることから生えるスペースがなく、埋伏歯になることがあります。

結論:埋伏歯があっても矯正治療は可能です!

マウスピース矯正
埋伏歯がある場合でも、矯正治療をすることができます。 埋伏歯の治療を行い、歯並び・噛み合わせを整えることで、歯の健康を維持しながら、見た目を整えることができます。

埋伏歯がある場合の矯正治療の方法

歯の模型と診療器具
埋伏歯がある場合には、そのままでは通常の矯正治療を行うことができないことが多いです。骨の奥深くに埋まっており、歯並びへの影響がほとんど考えられない場合には、そのまま矯正治療を行うことがありますが、多くは抜歯もしくは索引の治療が必要になります。

① 抜歯による対応

先に埋伏歯の抜歯を行い、傷口が良くなったら、通常の矯正治療を行います。 歯の埋まっている状況によっては、顎の骨を削る処置が必要になります。

埋伏歯を抜歯する場合の費用は?

保険内の治療で行うか自費治療で行うかによって異なります。 通常、矯正治療の場合は自費治療になりますが、埋伏歯の状態が矯正治療に関係なくても必要性がある場合には、保険内で治療が可能になることもあります。 保険適用の3割負担の場合で、5,000円程度です。 自費治療の場合は、1万円程度になることが多いです。

② 牽引(歯を引っ張る治療)

索引する歯に装置を取り付け、矯正治療によって引っ張り出す治療です。 索引する歯の頭部分を露出させる必要があるため、外科処置が必要になります。ワイヤー矯正と同時に行うことが可能です。

牽引治療にかかる期間や費用は?

索引治療にかかる期間は、通常の矯正をする位置まで引っ張り出すのに半年から1年程度が目安です。その間定期的に器具の調整を行います。 全体の矯正治療を行いながらする場合には、並行して行っていきます。 費用は自費治療になり、5万円〜15万円程度になることが多いです。

埋伏歯の矯正治療を受ける際の注意点

悩む女性
埋伏歯の矯正治療を受ける場合には、通常の矯正治療の場合に加えて注意点があります。

治療期間や費用が通常よりかかることがある

埋伏歯を抜歯、もしくは索引する場合には、費用が通常の矯正治療よりも高くなります。 抜歯の場合には、矯正治療前に1か月もあれば、抜歯から傷口の治癒まで完了しますが、索引の場合には、半年から1年の期間を要します。

外科処置が必要になる場合がある

抜歯をする場合には、埋まっている状態によりますが、骨を削る難しい抜歯になることがあります。 また、索引する場合には、歯の頭部分を露出させるための外科処置が必要になります。

歯根や歯ぐきへの影響に注意が必要

埋伏している歯の状態によっては、周囲の歯の歯根や歯ぐきに影響を及ぼしている場合があります。歯根吸収が起こるなどの悪影響を防ぐためにも、慎重に治療を行うことがあります。

埋伏歯ができる原因とは?

埋伏歯ができるのには、いくつかの原因が考えられます。 参考までに知っておきましょう。

歯が並ぶスペースが足りない

歯が並ぶスペースが足りない場合、埋まったまま出てこられず埋伏歯になることがあります。顎の大きさが小さいなどの、アンバランスが考えられます。

乳歯が適切なタイミングで抜けなかった

乳歯が適切なタイミングで抜けずに、晩期残存したままになっていると、周囲の他の歯が先に生えてきて、後続永久歯が生えてくるスペースが不足して埋伏歯になることがあります。

過剰歯(余分な歯がある)

過剰歯は、親知らず含め32本以外の余分な歯です。 余分な歯がある場合には、生えてくるスペースが足りずに埋伏歯になることがあります。

歯の生える角度や位置の影響

歯の向きが斜めになっているなどの理由で、隣の歯の引っかかり、うまく生えてこられない場合があります。歯ぐきの中にとどまり埋伏歯になることがあります。

顎の骨の成長や形の問題

顎の骨が十分に成長せず、歯が生えるスペースが足りない場合、埋伏歯になることがあります。また、生まれつきの顎の形態の問題で埋伏歯になるケースもあります。

外傷(ケガ)による影響

外傷などで、永久歯の芽の位置が移動してしまうことがあります。正しい位置にないので、他の歯が邪魔をしてうまく生えてこられず、埋伏歯になることがあります。

お口のクセが関係していることも

長期間にわたる舌の癖などによって、歯並びが大きく乱れている場合、歯が生えるスペースが足りずに埋伏歯になることがあります。

福岡市早良区で矯正歯科治療なら【Shiro矯正歯科】へ

埋伏歯がある場合でも矯正治療は可能です。 ただし通常の矯正治療に加えて、埋伏歯の抜歯や索引の治療が必要になることがあります。 そのため費用がプラスでかかる場合や、治療期間が長くなることがあります。 お口の中を検査して、診断後に治療方法を決めていきますので、ご相談ください。
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